なぜ、図面記号が重要なのか

 設計者と現場でのやり取りにおいて図面の表記は非常に重要です。図面に必要事項が漏れなく明記されていれば、図面とおりの製品を現場で製造することができます。

 一方、図面が分かりづらかったり、必要項目の記載がない場合、図面とおりの製品はできず、設計部門と現場でのやり取りが必要となってしまいます。そうならないためにも、正しい図面の書き方を押さえておくことは大切になります。

溶接指示の書き方

溶接指示の書き方【書き方のポイント】

  • 基本記号は基線に接して太い実線で描く。
  • 溶接長さ寸法も説明線に記載する。
  • 溶接する側が矢印の反対側のときは基本記号は基線の上に書く。

溶接の基本記号一覧

溶接記号 内容説明 基本記号 備考
I型 規定サイズにて加工できない場合、I型溶接(平付け)溶接になる。 1-1 1-2
すみ肉 主にブラケット類または、リブを溶接するときに使用する。 2-1 2-2
千鳥 主に、リブ類に比較的小さい荷重がかかる場合、トビラ・カバー(補強)等に使用する。 3-1 3-2
スポット 主に、センサー等の取付部品に使用され、比較的小さい荷重の場合に使用する。また、弊社では定盤式のスポット機の為、仕上げ工程が不要。 4-1 4-2
すみ肉両面 主に強度が重要な部品に使用する。ブラケット、ゲタ等。 5-1 5-2
V型 規定サイズにて加工できない場合、I 型溶接(平付け)溶接になる。板厚が3.2t以上のとき強度を持たせるために使用する。 6-1 6-2
凸型 「すみ肉」と同様だが、肉盛りの干渉に問題がない場合に使用する。 7-1 7-2
へこみ型 溶接肉盛りが、干渉する場合に使用する。 8-1 8-2
研削 外観が重要な化粧カバー、トビラ等に使用する。 9-1 9-2
全周溶接 主に、機械加工部品、または、厚板に使用し強度が重要な部品に使用する。 10-1 10-2

※JIS規格を参考に作成